リハビリ室のご案内
肩・肘の関節鏡手術やスポーツ障害を多く取り扱う当院では、リハビリにも力を入れております。
リハビリテーションとは単に機能訓練を指すものではなく、怪我や手術後などで身体機能に障害を持った方が、可能な限りもとの社会生活をおくれるようになることを意味します。病院の中で最も一人ひとりの患者様と接する時間が長いリハビリ室だからこそ、10名を超えるスタッフがマンツーマンで向き合い、回復のお手伝いをさせていただきます。
当院リハビリテーションの特色
運動療法
運動療法とは、身体の一部あるいは全体を動かすことで症状の軽減や機能回復を目指す治療法です。
関節の可動域を広げる訓練や筋力トレーニング、身体の使い方を学習する訓練など様々な方法を患者様に合わせて提供しています。
また訓練を効率的に行うため、マッサージやストレッチなどの徒手療法も行っています。
物理療法
名前の通り、専用の機器を使用して治療部位に物理的な刺激(温熱、寒冷、電気刺激など)を与え、炎症抑制や鎮痛効果、筋緊張の緩和などを目的とした治療法です。当院では様々な機器を使用し、運動療法と組み合わせて効果的な治療を行っています。
首牽引
物理療法で使用する機材
低周波治療器
高周波治療器(ハイボルテージ)
超音波
トレッドミル
腰牽引
ウォーターベッド
手術後のリハビリプログラム
について
当院では肩・肘・膝・その他外傷等におけるさまざまな手術を行っており、そのほとんどの術後にはリハビリがあります。リハビリは各部位や手術方法によって内容が異なります。入院中の機能回復訓練だけではなく、退院後日常生活に戻った後のやっていい動き・ダメな動きを時期によって指導することもリハビリに含まれます。
ここでは当院で最も手術件数の多い「鏡視下腱板断裂修復術」を例に挙げ、その術後の流れ を各動作の開始時期と合わせて簡単にご紹介いたします。
腱板断裂修復術後の
リハビリプログラムについて
この手術は、肩の外傷や使い過ぎによって腱板(腕をあげるときや、物をもつときに重要な肩の筋肉)が断裂した人に行います。
手術の多くは断裂した腱板を骨に縫い付けたり、傷んだ組織を削ったりしますが、内容はさまざまです。
縫ったところが切れなくなるのに3か月はかかります。さらに力の回復には半年~1年を要します。
腱板に緊張がかかると縫合したところが再断裂しますので、術後は装具(アームスリング)を付けて腕を少し上げておきます。
手術したところが癒着し動きが悪くならないように、手術後早期から腱板に無理がかからない範囲内で、肩を動かすリハビリを行います。
また、腱板は塗った後、すぐに働いてくれるわけではありません。正しくリハビリを続け再教育することで、縫った腱板が本来の働きを思い出し、徐々に能力を回復してくれます。
当院のリハビリプログラムは、このことを十分留意し考案されたものです。
手術治療を成功させるために、このプログラムを医師や担当医の指導に基づき正確に行うようにしましょう。
手術後の流れ
私生活でできること 手術 1週間
デスクワーク
私生活でできること 手術 5週間
自動車運転、脇を締めた状態で家事
私生活でできること 手術 2か月
自転車運転
私生活でできること 手術 3か月
日常生活全般
パークゴルフ
ランニングなど
私生活でできること 手術 5か月
スポーツや肉体労働